「やりたいこと」を選んでフィールドコードを入れるだけで、kintone にそのまま貼れる計算式を作ります。Excel と違って kintone に無い関数(LEFT・MID・TODAY など)も、代わりの書き方つきで確認できます。掲載している式はすべて実機の kintone アプリで動作を確認しています。
kintone の計算式で「できること」だけを並べています。標準機能で作れないものは下の対応表に分けました。
kintone の計算式で使える関数は 11 個だけです(SUM/YEN/DATE_FORMAT/IF/AND/OR/NOT/ROUND/ROUNDDOWN/ROUNDUP/CONTAINS)。Excel の感覚で書くと動かない代表例をまとめました。
| Excel でよく使う | kintone | 代わりの書き方 |
|---|---|---|
LEFT / RIGHT / MID | 無い | 日付から年月を取り出すだけなら DATE_FORMAT で代用できます。文字列そのものの切り出しは標準機能では作れません(プラグインか JavaScript が必要)。 |
TODAY / NOW | 無い | 「期限まであと何日」のように今日を基準にする計算は計算フィールドでは作れません。レコード更新日時は参照できますが、値が変わるのは保存したときだけです。 |
CONCATENATE | 演算子 & | 姓 & " " & 名 のように & でつなぎます。+ では文字列は結合されません。 |
IF | あり | IF(条件, 真の値, 偽の値)。入れ子にできます。 |
AND / OR / NOT | あり | 引数は 32 個まで指定できます。 |
ROUND / ROUNDUP / ROUNDDOWN | あり | 第 2 引数の桁数は省略すると 0 になります。負の数を指定すると 10 の位・100 の位で丸められます。 |
SUM | あり | テーブル内の数値を合計するときにも使います。 |
DATEDIF | 無い | 日付どうしを引き算すると秒数が返るので、86400 で割って日数にします。 |
TEXT(日付の書式化) | DATE_FORMAT | DATE_FORMAT(日付, "YYYY/MM", "Asia/Tokyo") のように書きます。 |
WEEKDAY / TEXT(日付,"aaa") | 無い | 曜日を返す関数・書式はありませんが、曜日は出せます。日付を 86400 で割った経過日数を 7 で割った余り(0=木曜)を IF で振り分けます。レシピ「日付から曜日を出す」がこの式を作ります。 |
NETWORKDAYS(営業日数) | 無い | 土日を除くだけなら出せます。「週数 × 5 + 端数の平日数」で数えます(レシピ「営業日数(土日を除く)」)。祝日は kintone がデータを持っていないので除けません。 |
EOMONTH(月末日)/DATEDIF の年数 | 無い | どちらも2段構えで出せます。DATE_FORMAT を単独で計算フィールド(表示形式:数値)に置いて年・月を数値にし、それを参照します。レシピ「月末日を出す」「年齢・勤続年数」を参照してください。 |
COUNTIF / VLOOKUP | 無い | 他レコードや他アプリを参照する計算は計算式では作れません。ルックアップ・関連レコード一覧・集計プラグインの領域です。 |
DATE_FORMAT で解決します。下はすべて検証用の kintone アプリで実際に試した結果です。ほとんどはエラーにならず、静かに空欄になります。
| 試したこと | 実機の結果 | どうするか |
|---|---|---|
| 文字を返す式を計算フィールドに入れる | エラーも出ず空欄になる | 文字列(1行)フィールド(自動計算)に設定する |
曜日を出す DATE_FORMAT(日付, "E", …) | E がそのまま表示される | 曜日そのものは出せます(DATE_FORMAT では取れないだけ)。経過日数を 7 で割った余りから IF で判定します → レシピ「日付から曜日を出す」 |
DATE_FORMAT(日付, "ddd", …) | 011(4/1)のように dd+d に分解され誤った値が出る | |
式の中に DATE_FORMAT を混ぜる( IF(DATE_FORMAT(…) >= 4, …) など) | 空欄 | 1本の式にはできませんが、2段構えなら出せます。DATE_FORMAT を単独で計算フィールド(表示形式:数値)に置くと数値として取り出せ、それを別の式から参照できます → レシピ「年度(4月始まり)を出す」「月末日を出す」「和暦で表示する」「年齢・勤続年数」 |
DATE_FORMAT(…) + 0 でその式の中で数値化する | 空欄 | |
文字列フィールドを < > で大小比較する | 空欄 | 文字列に使えるのは = != <> のみ |
テーブル外のドロップダウンに CONTAINS | 空欄 | = で直接比べる |
平方根 4 ^ 0.5/8 ^ (1 / 3) | エラーも出ず 1 を返す | べき乗の指数は整数だけ。ルートは計算式では作れない |
YEN を計算フィールドに入れる | 空欄になる | YEN は文字を返すので文字列(1行)に置く |
SUM(数量 * 単価) | kintone に拒否される(「配列型の値に対して適切な関数が利用されていません」) | テーブル内に行計算フィールドを作り、それを SUM する |
| 未入力の日付を引き算する | -20544 のような値(1970/01/01 扱い) | IF で空欄を先に判定する |
未入力の日付を DATE_FORMAT に渡す | 1970/01/01 | |
| 未入力の数値を掛ける | 0 として計算される | 0 でよいならそのまま。区別したいなら IF で判定 |
DATE_FORMAT を単独で計算フィールド(表示形式:数値)に置けば数値として取り出せます。
サイボウズ公式の FAQ(月末日/和暦/経過年数)もこの方法を使っています。
上のタブ「2段構え(下ごしらえ)」に、年度・月末日・和暦・年齢・営業日数・四半期・1ヶ月後の日付のレシピを追加しました(いずれも実機で確認済み)。DATE_FORMAT で曜日が取れないのは事実ですが、経過日数を 7 で割った余りを使えば標準の計算式だけで曜日を出せます。
サイボウズ公式の FAQ「日付の値に応じて曜日を表示する方法を教えてください。」(記事番号01043)でも同じ方法が案内されています。
ご指摘をありがとうございました。レシピ「日付から曜日を出す」「土日かどうかを判定する」を追加し、公式 FAQ の式とあわせて実機で確認しています。"YYYY/MM/dd" のように日付だけを出す場合、Asia/Tokyo でも Etc/GMT でも同じ日付になります。ただし時刻まで出すと 9 時間ずれます(東京 09:00/GMT 00:00)。いずれも実機で確認しました。式は正しいのに動かないときは、たいてい参照できないフィールドを使っています。
| 参照できる | 参照できない |
|---|---|
|
数値/計算/日時・日付・時刻/作成日時・更新日時/文字列(1行)/ドロップダウン/ラジオボタン/チェックボックス/複数選択/作成者・更新者/ルックアップ
ルックアップは、コピー元がリンクフィールド(またはリンクを参照するルックアップ)の場合だけ参照できません。
|
関連レコード一覧/レコード番号/文字列(複数行)/リッチエディター/添付ファイル/リンク/ユーザー選択・組織選択・グループ選択/ラベル・スペース・罫線・グループ/プロセス管理のステータス・作業者/カテゴリー |
(終了日 - 開始日) / 86400 です。初日と最終日の両方を数える場合は末尾に + 1 を足します。IF(日付="","",DATE_FORMAT(日付,"YYYY/MM/dd","Asia/Tokyo")) のように空欄のときは空文字を返す形にすると防げます。DATE_FORMAT に曜日を返す書式はありません("E" はそのまま表示され、"ddd" は誤った値になります)。kintone は日付を UNIX 時刻(1970年1月1日=木曜からの経過秒数)で扱うので、経過日数を 7 で割った余りで曜日が決まります。余りが 0 なら木曜、1 なら金曜、2 なら土曜、3 なら日曜、4 なら月曜、5 なら火曜、6 なら水曜です。IF(日付 = "", "", IF(日付 / 86400 - ROUNDDOWN(日付 / 86400 / 7, 0) * 7 = 0, "木曜", …)) のように書き、文字列(1行)フィールドの自動計算に設定します。上の「日付から曜日を出す」で式を生成できます。アプリの高度な設定の「小数部の桁数」を 0 にすると正しく計算されません(既定の 4 のままなら動きます)。サイボウズ公式の FAQ(記事番号01043)でも同じ考え方の式が案内されています。IF(DATE_FORMAT(日付,"M","system") >= 4, …) のように式の項に書くと、エラーも出ずに空欄になります。DATE_FORMAT を単独で「計算」フィールド(表示形式:数値)に置くと、数値として取り出せます。たとえば「年」=DATE_FORMAT(日付,"YYYY","system")、「月」=DATE_FORMAT(日付,"M","system") の 2 つを作り、別のフィールドで IF(月 >= 4, 年 & "年度", 年 - 1 & "年度") と書けば年度(4月始まり)が出せます。同じ考え方で月末日(うるう年対応)・和暦・年齢も作れます。この2段構えはサイボウズ公式の FAQ でも案内されている方法で、上の「2段構え(下ごしらえ)」タブで式を生成できます。下ごしらえ用のフィールドは、フィールドのアクセス権で非表示にしても計算されます。文字列の切り出し・区分ごとの連番・他アプリの集計など、標準の計算式では作れない処理をノーコードで解決できます。
無料プラグイン一覧を見る 計算フィールドの使い方を読む掲載している式は、kintone 公式ヘルプ「演算子と関数の一覧」「関数の使い方」「計算式で参照できるフィールド情報」で仕様を確認したうえ、 2026-09-13 に実際の kintone アプリへ設定して戻り値まで確認しています(2026-09-21 に追加した曜日・土日判定・2段構え・営業日数・深夜時間帯などのレシピも、同じ検証アプリに投入して戻り値まで確認しました)。 kintone のアップデートで変わる場合があるため、最終的な動作はご自身のアプリでもご確認ください。