kintone採番を条件で分岐させる──条件分岐自動採番プラグインの機能と設定ガイド
kintoneの標準機能にも「レコード番号」はありますが、実務では**「伝票番号に部門コードを入れたい」「月が変わったら連番をリセットしたい」「営業所ごとに独立した採番にしたい」**といったニーズが出てきます。
そのたびにカスタマイズJSで個別対応するのは、構築・保守ともに手間がかかります。
今回、こうした要件をプラグイン設定画面のUIだけで設定できる 「条件分岐自動採番プラグイン」 を開発しました。
このプラグインで解決できること
| よくある課題 | このプラグインの対応 |
|---|---|
| 部門・カテゴリで採番系列を分けたい | 条件分岐で連番を独立管理 |
| 「年-連番」「年月-連番」形式にしたい | 日付パーツ+連番リセット機能 |
| 固定コード+連番の組み合わせ | テキストパーツ(固定・フィールド値)で対応 |
| CSVインポート後に採番を補完したい | 一括採番機能で空白レコードにまとめて採番 |
| 連番がずれたので修正したい | 設定画面から手動編集・再計算が可能 |
採番フォーマットの組み立て方
最大3つの「パーツ」を組み合わせて採番フォーマットを構成します。パーツ間の区切り文字はハイフン・アンダースコア・なしから選択できます。

パーツの種類
① 日付パーツ
レコード保存時の実行日を埋め込みます。フォーマットは以下から選択:
YY:年2桁(例:26)YYMM:年月(例:2604)YYMMDD:年月日(例:260419)
⚠️ 日付は「暦年(1月始まり)」です。年度(4月始まり)には対応していません。
② テキストパーツ
3つのモードがあります:
- 固定テキスト:設定した文字列を常に使用(例:
SALES、TKY) - フィールド値:指定フィールドの値をそのまま埋め込む
- 条件分岐:条件フィールドの値に応じてテキストを切り替える
③ 連番パーツ
桁数を指定できます(デフォルト5桁)。日付パーツと組み合わせると、年・月・日のいずれかが変わるタイミングで連番が自動リセットされます(リセット単位は設定で選択)。
設定例
【例】営業所コード + 年月 + 営業所別連番
パーツ1:テキスト(条件分岐)
東京営業所 → TKY
大阪営業所 → OSK
パーツ2:日付(YYMM)
パーツ3:連番(5桁)
※ 条件分岐設定側で「連番を独立させる」をONにすることで、
営業所ごとに独立したカウンターで採番されます。
→ 出力例:TKY-2604-00001 / OSK-2604-00001
各営業所が独立した連番を持ち、月が変わるとリセットされます。
条件分岐の設定
条件分岐は「条件フィールド」の値に対してテキストと採番グループを紐づける機能です。
対応フィールド:ドロップダウン、組織選択、ユーザー選択、グループ選択

連番の独立設定
条件ルールごとに「連番を独立させる」をON/OFFで設定できます。
- 独立ON:その条件値専用のカウンターで採番(他の条件と連番が混在しない)
- 独立OFF:条件ルールに一致していても、グローバルカウンターで採番(全レコード共通)
- それ以外(デフォルト):条件ルールに一致しなかった場合。常にグローバルカウンターを使用(独立設定は不可)
採番のタイミングと動作
レコード保存時(新規作成・編集)に発火します。
スキップ条件:採番フィールドにすでに値がある場合はスキップされます。手動入力した値を上書きしません。
採番フロー(内部処理):
- 採番対象フィールドの空チェック
- 既存レコードを全件取得し、同グループ内の最大連番を計算
- 最大値 + 1 を次の連番として採番文字列を生成
- フィールドに書き込んで保存
連番は「既存レコードの最大値 + 1」方式です。レコード削除後は欠番が生じますが、これは仕様です。
連番管理・メンテナンス機能
設定画面から以下の操作が可能です。

① 連番の確認・手動編集 現在のカウンター値を直接確認・編集できます。採番がずれた際の修正に使用してください。
② 再計算(リセット) 「連番をリセット(既存レコードの最大値から再計算)」ボタンで、既存レコードの実績値から最大連番を再計算して上書きします。カウンターと実データの整合性を保ちたいときに使用します。
③ 一括採番 採番フィールドが空白のレコードに対し、レコード番号順にまとめて採番します。CSVインポート後の採番補完を想定した機能です。
※ CSVインポート時、組織選択・ユーザー選択・グループ選択の値はkintone仕様により反映されません。一括採番はドロップダウン等の文字列系フィールドを条件として使用してください。
既知の制限事項
導入前にご確認ください。
- 採番対象フィールドは 「文字列1行」フィールドのみ対応
- 区切り文字「なし」を設定した場合、複数パーツでは最大連番の検出が不正確になる場合があります(パーツが1つの場合のみ推奨)
- 日付は暦年(1月始まり)のため、年度(4月始まり)の管理には対応していません
- レコード削除後は欠番が発生します(仕様)
まとめ
条件分岐自動採番プラグインは、以下のニーズを持つkintone環境に特に有効です。
- 組織・部門・カテゴリで採番系列を分けたい
- 日付を含んだ伝票番号・管理番号を自動生成したい
- 月次・年次で連番をリセットしたい
- CSVインポート後の採番補完を効率化したい
設定はすべてプラグイン設定画面のUIから行えるため、カスタマイズJSの知識なしで導入できます。まずダウンロードして、お手元の環境でお試しください。
プラグインは無料で配布しています。詳細・ダウンロードは以下からどうぞ。